井ノ物語

映画好きのアラサー役者がおすすめ作品、楽しみ方を紹介

少年は、【おっぱい】について考える。『ペンギン・ハイウェイ』

ペンギン・ハイウェイ

『おっぱい』

乳児に授乳をする際や女性の胸全体に使われる名称。

 

きっとみんなも大好きな『おっぱい』は、

まさに栄養を与えてくれる存在です。

 

そして、

『おっぱい』について考える小学四年生の少年がいます。

そんな少年のジュブナイル作品を紹介したいと思います。

 

ペンギン・ハイウェイ

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簡単なあらすじです。

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利発な小学4年生・『アオヤマ』くん。

 

自分の賢さを自覚しながらも好奇心旺盛

自信過剰だけど「将来は偉い人になる」為に

日々の勉強は怠らない。

 

そんな少年が、今心惹かれているものは、f:id:inomonn:20210928223513j:image

自由奔放さの中にミステリアスな魅力を秘めた歯科医院の『お姉さん』と郊外の街に突然現れたペンギン

 

 

海のない住宅街になぜペンギンが現れたのか?

 

ペンギンは、どこから生まれてどこに行ったのか?

 

疑問を抱いたアオヤマ君はペンギンについての調査をしていきます。

 

といった内容です。

 

この作品は、

監督は、『フミコの告白』で有名な『石田祐康』さんです。

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かなり細かい躍動感のある短編ですがワクワクさせられるのが魅力的です。

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そして前回紹介した『泣きたい私は、猫をかぶる』やオリジナルポケモンアニメ『薄明の翼』『スタジオコロリド』によるアニメーション作品です。

森見登美彦の同名小説を原作とした作品なのですが四畳半神話大系から好きになって読み始めましたが、やっぱり当時の自分には、難しかったです。。。

 

何のこっちゃの嵐でしたよ。

 

さて映画の方に戻りますが、素直にめちゃくちゃに面白いです。

いや、おさらいと思い見直したんですけどね。

本当によかったです。

 

先程も言いましたが、

少年達が、たまらないです。

小学生ならではの距離感と好奇心、慢心等々

 

そして、紹介ダイジェストが、優しい。

こういう人なんだな!!

っていうのが一瞬でわかるんですよね。

 

最近だと、徐々に見えてくるのが多いですが

一瞬で、一コマ一コマを大切に切り抜いてる所は

子供の頃が、今となっては一瞬で過ぎていったような事を思い出しました。

 

そして、お姉さんです。

お姉さんの声は、蒼井優さんがやられているのですが

 

これがまた魅力的なお姉さんなんですよね。

 

少年時代、確かに気にかけてくれる近所のお姉さんとか好きでしたね。

自分は、そこまで『おっぱい』について考えてはいませんでしたけど。

 

勿論ストーリーは、平凡ではなくて

おとぎ話のようなジュブナイル作品です。

 

でも、やっぱり当時の自分には難解だとは、思いました。

 

ただアニメーションになることによって分かりやすくて。

いやぁ、すげぇよ本当。。。

 

まず基本的にSF作品になるので、

特殊な用語が出てくるんですが、

そこに終末論や自然が絡んできて

 

多分基本的に意味がわからないという声が多かったりするんですけど

『海』の表現が、津波などの自然災害を彷彿とさせていて

『死』を彷彿とさせているんですよね。

 

逆に『お姉さん』は、サイクルの中に組み込まれた存在ですあり生命そのものだと思います。

 

『ペンギン』に関しては、唯一抗える抑止力として描かれていると思います。

 

何を示しているのかは、もはや宗教的なテーマになってきますが

 

『輪廻転成』

 

『巡り巡って』ということなのだと思います。

 

最後に登場する『ペンギン号』は、そういうことでしょうかね。

 

 

最後に、大事なお話です。

 

『おっぱい』についてです。

これにも深い意味があります。

 

終始冗談まじりでお話ししておりましたが、この『おっぱい』が本当に重要だと思います。

 

いやコレは、マジで。

 

『おっぱい』について冒頭でWikipediaから引っ張ってきましたが、そんな文字では無く生き物としての関係性のお話です。

少年が、何故『おっぱい』が気になるのか?

 

コレがこの作品の大切な要素だと思います。

皆さんにとっての『おっぱい』は何ですか?

 

この作品での『おっぱい』は、【母性】【安らぎ】【癒し】だと思います。

赤ちゃんが、抱かれている時のあの安心仕切った表情。

そこから成長して乳離れを迎えます。

 

そんな成長を皆、通過して行きます。

 

それでも尚、『おっぱい』を求めているのは、

どれだけ成長したとしても求めているという事です。

自身が成長する為に返ってくるんです。

 

そこを説明する為に帰ってくるのは、先程の海のお話です。

昔の昭和歌謡の中で、ジュディ・オング『魅せられて』という曲の中に【女の海】という歌詞が有りますが女性の儚さ優しさ深さ、力強さを感じられる『お姉さん』は、正に【海】です。

 

海の満ち引きの様に惹かれていくのは、

正に必然と言いますか、自然なのだと思います。

 

最後少年は、成長した後にもう一度願います。

 

【お姉さんに会いたい】

 

どれだけ時間をかけてでも、もう一度『貴女に会いたい』と。

 

少々小難しく感じたかと思いますが『SF』『哲学』のお話になるので深く考えずとも出会えると思います。

実はきっとすぐ近くに居ると思います。

 

と言うわけで今回はこの辺りで。

 

 

色々適当なことを並べましたが、映像が綺麗でワクワクをくれます。

 

個人的には、それだけでも十分に見る価値はあると思います。

 

コーラが、ペンギンになって駆け抜けていくあの絵は、もうたまりませんね!!

 

自分もその勢いで『おっぱい』に飛び込みたいと思いました。

 

と言うわけで

正直な話をいうと森見登美彦』作品は、

個人的に言葉で意味をネタバレ無しで言うのは難しいので

 

是非今作を観たり、読んでみてください。

小学生の頃、愛おしく想う人を思い出せると思います。

 

配信サイトは、Netflix』『U-NEXT』『Amazonプライムビデオ』にて配信されています。

 

因みに『コロリド作品』は、他にも本当に名作揃いなのでそちらも観てみてくださいませ。

 

 

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)


映画『ペンギン・ハイウェイ』 予告1 - YouTube