全ての"エヴァンゲリオン"にさようなら。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』
さて新年度迎えまして一発目の映画です。
本当は公開した初日にあげようか悩んでいましたが、我慢して新年度明けの一発目で公開から丁度1ヶ月経ったこのタイミングを選びました。
序盤はネタバレ回避して後半は、『エヴァンゲリオン』とは、何だったのか?触れていこうかと思います。
というわけで簡単なあらすじです。
西暦2000年9月13日に起きた大災害「セカンドインパクト」によって世界人口の半数が失われた。
その15年後の西暦2015年、主人公の14歳の少年『碇シンジ』は、離れて暮らしていた父『碇ゲンドウ』に突然呼び出され、巨大な汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン(EVA)初号機のパイロットとなって第3新東京市に襲来する謎の敵『使徒』と戦うように命じられます。
『使徒』を倒さなければ過去の大災害の様に『サードインパクト』が引き起こされてしまいます。
当初は父から認められたい気持ち、そして零号機パイロットの『綾波レイ』の傷ついた姿を目の当たりにし、正義感から仕方なく初号機に乗りこみます。
『使徒』との戦い、そして周囲との交流によって次第に変化していきます。
新たにドイツから来日したEVA弐号機のパイロットの少女『アスカ』が仲間に加わり、彼らは次々と襲来する『使徒』に立ち向かっていきます。
というお話です。
『新世紀エヴァンゲリオン』という作品は、丁度自分が生まれた年の1995年のアニメーション作品です。
そして制作を手掛けた方達がまさに当時の天才達です。
今では、『エヴァンゲリオン』の印象が強いですが、『マクロス』『不思議の海のナディア』『天元突破グレンラガン』など様々な作品に関わっています。
メカデザインは、『山下いくと』さん。
『ナディア』や『トップをねらえ!』に携わっている方です。
そして、監督は、言わずとも有名『庵野秀明』さんです。
『ガンダム』『ナディア』『ナウシカ』『ゴジラ』数々の有名タイトルに関わり、影響を受け、
常に新しい物は挑戦していく監督としては、有名だと思います。
まさに80〜90年代を代表するアニメーションの集大成と言わんばかりの天才達による作品が今回の『エヴァンゲリオン』になります。
後に出る作品達は、やはりこの作品の影響を受けている作品が無数にありパロディネタに使われるほど社会に影響を与えた作品だと思います。
個人的には、興行成績ではさほど高くなくあまり凄さが伝えにくい作品と言えますが、日本アニメでこの作品を超える作品は今後出ないと思える程の作品です。
そんなエヴァンゲリオンの新作映画が一ヶ月程前に公開されました。
もう初回から長蛇の列に、グッツの量、パンフレットの販売個数制限、SNSでのネタバレ回避コメント。
25年ほど前の作品でありながらこんなにも熱狂的ファンが多いのには驚かされます。
事実自分は、2回観に行きましたし、パンフも2枚買いました。
自分が『エヴァンゲリオン』を初めて観たのが15歳ということもあり、丁度中学ということもあり、主人公達の世代に当たる時期ということもあり当時の悩みや辛さなど共感する面が多く印象強い作品です。
そして
そしてそんな共感性と意味の分からない打ち切りのようなエンディングがまた話題を生み出し、劇場版に繋いでも『気持ち悪い』終わり方をした伝説を持っています。
そんな本作品は2回目のリブート制作の経緯は、『意味がわからない』を作り直すのと共に過去作を知ってる人でも楽しめるようにストーリーの各所に変化を含ませています。
さぁそんな本作品の感想に入りたいと思います。
いやぁ、本当に分かりやすかった。。。
コロナ渦中ということもあり世間が荒れている中ということもありメッセージが伝わりやすいですね。
旧シリーズの製作時期は、『地下鉄サリン事件』や『阪神淡路大震災』『バブル崩壊』社会問題が浮き彫りになったりネット普及による問題など様々な波乱があった時期ともあり
陰鬱極まりなく、繋がりが薄れた時期でもあります。
そんな世界に産み落とされたのが『新世紀エヴァンゲリオン』という作品なんですが、
今作はそんな作品のリブート。
リメイクではなくリブート。
どうなることかハラハラしてました。
もう『序』『破』と来ての『Q』ですよ!!!
全てのファンを浦島太郎のシンジ君状態に!
誰がこのような事態を想像できますか!!!
カヲル君が降格?
『カシウスの槍』と『ロンギヌスの槍』の運用?
チルドレン達に与えられたエヴァの呪縛?
様々な謎=Questionを与えられた訳ですよ!
3部作の予定を翻しての4部作構成になった理由が明確になるんですよ!
これは観るしかないですよね!
と言うわけで当日に観てきましたよ!
仕事があるにも関わらず、仕事前の朝一に!!
写真
もうエヴァが終わってしまったんだなぁ。
もうミサトさんの次回予告が聞けなくなった事が終わりを伝えてきて涙でしたね。
そして個人的には、『繋がり』をテーマに感じました。
作品本編は、個人的には、旧作の方が好きだったので満足はしませんでしたが、
一般層は、こっちの終わりの方がわかりやすかったのかなと思います。
因みに旧作は、バッドエンドという声も多いですがタイトルの中に(TRUE)の文字が入っているので紛れもない正規の幸せな終わり方を残していたと思います。
まぁ今作ほど幸せではなかったですが、
まだまだ人には可能性が込められているという幸せが残されてますよね?
あれ?
不安になってきた??
あってるのかな?これ?
話を戻します。
そしてこの新作に『真希波マリ』というキャラが出てきて一番好きなキャラなんですが、
当初からどういう役割なのか?
二号機に乗れる理由は?
コミック最終の『真希波マリ』の世代の謎
濃厚な伏線を回収するであろう役割を申し分なく発揮してくれましたね。
ある意味では僕らと監督を繋ぐ架け橋であり、狂言回しに近いように感じなんですけど
『真希波マリ』本当彼女だけエヴァしてないんですわぁ良い意味で。
そして、碇ゲンドウに対して目線が変わった方多かったんじゃないですか?
という所も見所のような気がしますね。
テレビシリーズではシンジの要素が強く、ゲンドウについてはわかりにくい要素が強かったですが、『繋がり』が印象的な本作は、取り巻き達の行動理由が明確化され前作で不明瞭だった相手を今作では理解して行く解答編でもあり
理解出来ないけど繋がっていて
傷つけたり傷つくのが怖いけど1人が寂しいから繋がりを持ちたい。
などというエヴァらしいテーマにも明確な答えとシンジが選んだ選択の理由が
まさに庵野さんの答えなんだなと感じました。
個人的には、庵野さん、人間が大好きなんやなって思いました。
自分の事があまり好きでは無くて、他人が羨ましくて大好きな自分も何となく理解できますね。
ある意味では、それがあるからこそ旧作のエンディングも理解できたんですけど。
つくづく思うのは、人間愛の作品だなと感じますね。
そしてもう一つは、大人になるキッカケのような作品にも感じました。
のように感じました。
卒業して大人になって行くような。
そして作品としても『エヴァ』を超える作品が生まれて欲しいような愛でもあるように感じました。
『真希波マリ』の追悼の台詞は、きっとそんな意味合いを込めてあるのかな?なんて。。。
そしてキーワードの『アダムス』については言及される事は、ありませんでしたが、
あくまで自己解釈ですが『アダムス』は、『純粋な心』のことなのかなって思っています。
とこのままではネタバレしまくりそうなので今回はこの辺で。
長々と失礼しました。
もしよろしければ旧作共々、新作も見直していただけると幸いです。
自分はこれからまたもう一回最終章観てきます!!
【予告編1】
【予告編2】