性転換した監督が新たに描く新体験『マトリックス レザレクションズ』
コロナも終息に向けて少しずつ世界もコロナとの向き合い方や対策の仕方が変化してきた昨今。
旅行を通して外に出てもいいですよというアピールや経済活動を活発化させようという動き。
外に出る際店内などの密集する事の多い施設ではマスクをしてもらい公に開けた場所ではマスクを外しても大丈夫です。と言った緩和など。
コロナによって大きく時代が動いた瞬間だったと思います。
それによってITの分野は大きく成長し、今後の未来を大きく動かした時代の転機であり
ドラえもんのようなSFの世界観がすぐそこまでやって来たような気がします。
そして平成初期〜2000年にかけて多くのSF作品が生み出されてきました。
特に有名な日本の作品といえば『攻殻機動隊』や『アキラ』なんかは映画好きだったりアニメ好きな人は絶対通っているであろう作品かと思います。
マイナーなタイトルであれば『シリアルエクスペリメンツレイン』というアニメ作品もあり以前にも紹介した脚本家『小中千昭』さんが脚本を手掛けた作品であり日本のみならず海外でもカルト的人気が強く今の現代社会の問題点を先に見通した作品でした。
そんな数多くのSFが生み出された時代に映画業界に新しい映像体験と圧倒的なストーリー性、アクションで数多くの人を虜にした作品
『マトリックス』
この3部作最後に製作されてから18年経った
2021年
ついに新作が製作されたという事で当時のファンたちが歓喜し、どうなるんだ!?と感じた事でしょう。
というわけで今回はそんな最新作に触れたいと思います。
『マトリックス レザレクションズ』
inomonn-picture.hatenablog.com
目次
簡単なあらすじ
自身はゲーム会社のデウス・マキナ社に所属する世界的なゲームデザイナー「トーマス・A・アンダーソン」
彼は「マトリックス」3部作を生み出し大ヒットさせた。
彼の生み出したゲームは多くの人に影響を与えました。
しかし完結したはずのゲームをもう一度蘇らせようと親会社のワーナー・ブラザーズ社から圧力を掛けられ、「マトリックス4」の制作する事になってしまいます。
一度完結させ風呂敷を綺麗に畳んだタイトルだけのこともあり汚したくない気持ちなどから難色を示していました。
そんな日常の中「アンダーソン」は同僚とカフェに行き、「ティファニー」という子連れの女性と出会う。
「アンダーソン」は不思議な魅力に惹かれ「ティファニー」との再会を望むようになりました。
別の日、同じカフェで2人は再会して会話をすると「ティファニー」は「マトリックス」の「トリニティ」の影響でバイクを乗り始めたなどとたわいもない会話でありながら徐々に2人の距離は縮まって行きます。
その後、「アンダーソン」が再び職場で仕事をしていると、ビル内に避難勧告が流されました。
皆が避難している最中、スマートフォンに何者かがオフィスの通路奥のドアへ向かうようにメッセージを送られてくる。
指示通りトイレに向かうと「マトリックス」のキャラクターである「モーフィアス」が立っていた。
キャスト
トーマス・A・アンダーソン / ネオ(キアヌ・リーブス)
ティファニー / トリニティー(キャリー=アン・モス)
モーフィアス(ヤーヤ・アブドゥル=マスティーン2世)
スミス(ジョナサン・グロフ)
バッグス(ジェシカ・ヘンウィック)
アナリスト(ニール・パトリック・ハリス)
世間からの評判
というわけで気になる世間からの評判なのですが、平均☆3と言うわけで良くもなく悪くも無くと言った評価かと思います。
映画の批評家たちにとっては3は、悪い方に分類してる方も多いので一般的には余り好評では無かったのでは無いでしょうか.
個人的な感想
自分は普通に楽しめた作品でした。
その理由としては、監督自身もこの作品を作りたく無い上で制作をしているからこそ「マトリックス」の名前を使った別作品を作り上げている様に感じたからです。
世間では私たちに対してマトリックスを求めてくる。
けれどもあの頃の自分ではなく新しい自分自身。
本来のあるべき姿に変わった現状をトリニティに乗せてメッセージを送ったのだと思います。
トリニティに込められた想い
前回もお話しした通り「ネオ」と「トリニティ」は、監督の分身であり、観ていてくれている人達の分身として描かれているのが「マトリックス」でした。
見て見ぬふりをしてやりたい事を制限して気がつかない様にして生きれる人もいれば、
気がついても苦しい思いをするならばやらない方が幸せと感じる人も居ます。
しかし、気がついた違和感は本当の自分自身では無い事に気付かされ解放の道を進んでいく人もいる。
そう言ったメッセージが込められた「マトリックス」
勿論最後の最後には、現実を生きる人と「マトリックス」を生きる人両者の幸せを理解したうえで「ネオ」は、「マトリックス」の再構築をしマトリックスも現実も平和に導いたエンディングと自分は解釈しました。
一作目で正直な話、監督の気持ちは吐露できていたんですよね。
でもそこに答えを求めるのもまた自然の流れで
2作目、3作目と、機械と人間のSFの世界に、どちらの生き方が幸せなのかと言う問いを込めたんだと思います。
でも正直な話答えを出さないんですかね。
だって自分に当てはまっても、他の人に当てはまるかは別の話なのですから。
自分を偽らずに向き合った時に出た答えには嘘偽りはありません。
現実で自分のありのままで生きる幸せも
マトリックスの世界で利用されながら生きるのも両者同じように
確かに人間の中にその幸せは存在しているからです。
それを踏み躙るように続編を求められ、
ついには自分の魂を込めた作品である命を
他人にもてあそばれれめちゃくちゃにされるなんてこの上ないほど辛いと思います。
現に映画の冒頭に描かれているゲームの4作目の製作に対して難色を示していたアンダーソン」は、正に監督としての当時の自分に対しての気持ちであり今の気持ちの表れで葛藤しています。
ほんとうはやりたくない
つまりは要するに作りたくは無かったんですよ。
だけど作らなきゃいけなかったからこその今回の作品。
皆さんはマトリックスの続きを求めていたのかと思います。
自分も公開され観るまでそれを望んでいました。
しかし結果としては違いました。
マトリックスという映画の続きではなく
マトリックスという監督達の表現の場所を守る物語になっていました。
そうだったんです。
マトリックスというのは、
映画というのは、
いつだって監督の想いと観客たちが会話するための空間。
監督達からたくさんのメッセージ
メッセージになったんですよね。
最後に真犯人がボコられるシーンは正にスッキリする瞬間ですね。
自分たちを束縛する存在を粛清する姿わ正に圧巻。
これには、ネオも驚きの表情。
感慨深い世界観が広がってますね。
と言うわけで今作は、この辺りで。
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