『ジョーカー』ネタバレ注意です。
忙しい日々も落ち着いてきたので書き始めようといろいろ考えていて
丁度好きなアメコミヒーローのライバルヴィランのスタートを映画にすると言う事で観てきました。
とてつもなく切なくて胸くその悪い映画でした。
というか久々の映画館で観た映画で本当にメッセージ性の高い良くできた映画でした。
ゴッサムシティがどうしてこんなにも治安が悪いのかが気になるかも知れなかった根本がよく理解できました。
いやはやスゲーよ
本当に。
そしてジョーカーの生い立ちは、ある程度ネタバレさせてしまうところではありますが。
ネグレクトによって障害を受け。
回りから押し付けられた社会性。
そして抱えてしまった障害と言う要素。
色々な要因でも頑張って生きてきた物が少しずつ変化していきます。
のぺーっと平坦に進んでいくのに
勢いよく転落するまさに階段落ちのような様子。
呆気に取られてしまいます。
そしてバットマンシリーズにおいての
バットマンとジョーカーの関係性
正義と悪
今回は、彼を産み出してしまった悪がどういうものなのか簡単に自分なりの解説すると
【空気】です。
『ファニーゲーム』と言う映画があるんですが
この映画は、ホラーやサスペンス等のジャンルを毎々否定し逆手にとって観ている人間を不快にさせてしまう映画です。
しかし、この映画の魅力は、そこではないのです。
どこまでも本編が悪に味方をしていくと言うメタ性です。
本来ならば、正義の味方に風が向くのが普通ですがそうじゃないんです。
狩るものと狩られるものの強弱が現れた映画です。
そして今回の映画。
ストリートチルドレンに教われるアーサーの図。
そしてストリートチルドレンと言う社会問題。
弱者が更に弱者を叩き笑い者にすると言う構図です。
そしてジョーカーがなりたがっていたコメディアンと言う職業。
これもまた笑われ、馬鹿にされる様子に繋がります。
バラエティーでの押すな押すなと言っているのに熱湯に落とすと言う笑いなど。
笑いと言うものの中には悪質な要素が含まれ兼ねないと言うもの。
関係性ができている友人に馬鹿と言うのと
初対面の人間に馬鹿と言うのとでは、意味が大きく変わってしまいます。
そして彼は障害を持ってしまったと言う
関係性を作りにくい人間として描かれます。
もぅ、観ていて正直辛い映画です。
そんな彼に、心支えを取っ払うキーアイテム。
拳銃です。
銃を構えて真似っこをする子供のようなシーンのなかで
普段、母親が座っているソファーに銃を突き付け構えています。
このシーンは、故意的に組み込まれているとしたら
とんでもない心の叫びというか問題シーンというかヤベェーーって感じました。
そして、狂気溢れるクレイジーサイコなジョーカーと言うイメージが一番この映画のヤバさです。
彼がイカれていたのか。
世界がイカれているのか。
ジョーカーの気持ちを考えたら彼のラストシーンが喜劇に切り替わった瞬間が衝撃の一本です。
正直、自分は心の弱さから崩れていった彼。
正直、そして、心が解放された彼の救われる。
そのシーンを観ていると本当に深い内容でした。
人の心の中に潜む悪と言う存在。
ジョーカーと言う要素をよく表現した映画でした。
文句なしで良いものでした。
『ジョーカー』
予告編