井ノ物語

映画好きのアラサー役者がおすすめ作品、楽しみ方を紹介

観なくても誰も困らない名作『ファニーゲーム』

ファニーゲーム [DVD]

『正義の味方』と『愛』は、最後に勝ちます。

 

『勝利』するからこそ、『正義』といいますが、

自分は、『勝利』するために培ってきた

正しさが『正義』なんだと思っています。

 

そんなことはさておきまして、

 

逆に『正義』がまるで『悪』として扱われる胸糞

映画を紹介したいと思います。

 

ファニーゲーム

 

簡単なあらすじです。

 

とある夏。

『ショーバー』一家は、休暇を過ごすためにレンジローバークラシック音楽のクイズをしながら別荘に向かっていました。

途中、隣人の『ベーリンガー』と挨拶を交わし、そこには白いシャツと白いズボン、白い手袋を身に着けた2人組の見知らぬ男たちが。

一方で別荘につくと妻『アンナ』は夕食の支度に取りかかり、夫『ゲオルク』と息子は明日のセーリングの準備をします。

そこに、『ベーリンガー』の所にいた2人組の男のうちの1人が、卵がなくなったので譲ってほしいと『アンナ』に訪ねてきました。

 

『アンナ』はそれを受け入れて卵を渡しますが、

男は2度も落として割ってしまいます。

そして3度目の訪問時、態度を見かねた『ゲオルグ』に平手打ちを食わされた途端に男の態度は豹変、

近くにあったゴルフクラブで『ゲオルク』の脚を殴りつけます。

その後、一家全員をソファーに縛り付け。

二人は悪びれた態度を微塵も見せず、くつろぐように家を占領し続けます。

 

夜になると、2人は一家に

 

「明日の朝まで君たちが生きていられるか賭けをしないか?」と持ち掛ける。

 

こうして、残酷でおぞましいゲームに巻き込まれていく事に。

 

という内容です。

 

いやぁ

実に不愉快!!

 

二人の男達の行動に関しては、

人の精神を逆撫でするのが流石の逸品です。

 

本当に不愉快極まりない名作でね。

 

終いには、ことごとく二人に見方をするように話が進み

気にくわないことも思い通りに踏み倒すという内容です。

 

本当に観なくていいレベルの映画です。

 

根本的に、ただ単に、

家族が小バカにされ続けるんですが

 

それ以上に『意味』が無いんですよね。

でも『意味』が無いだけで『価値』がある点が

この映画の凄まじい所だと思います。

 

とにかくメタい事をしてきます。

基本的に、演者は、カメラを観ることはありません。

 

それは彼ら映画の住人にとっての日常を観ているので、

その空間には、カメラは存在しない扱いなのが普通です。

 

しかしながら、

こちらに向かって言葉を話したり合図を出してきます。

もはや、頭がおかしいです。

 

そして、この映画の基本的に胸糞として有名なのですが

暴力シーンは基本的に想像の範疇でおさめられるんです。

観客が、これから『???』が行われると聞かされ

受けての表情のみで想像力だけで描かれます。

 

そして、唯一暴力的に直接映されるシーンが、母の反撃のシーンなんですよね。

 

正義に対してこの上なく

映画事態が暴力を振るってきます。

 

映画のラストで男達が話している内容が

この映画の全てなのですが

 

映画なんて虚構で、現実に起きたらこの映画のようなものになるだとか

ことごとく娯楽としての映画を否定してくる作りになっているんですよ。

 

監督のコメントだと、

最近の映画では、人を簡単に亡くし過ぎている。

人の命は、簡単に失わせるのはどうなんだ。

 

と言うわけですが、

 

まさに、娯楽としての『メタ』がふんだんに盛り込まれます。

 

一般には刺さりにくいですが、

かなりの芸術表現をぶつけてくる異形だと思います。

 

過去に書いた『ゲットアウト』でも

足の骨を殴られるシーンがあったと思いますが、

この映画の影響力は、実際のところは凄まじいです。

 

と言うわけで今回はこの辺りで

 

配信サイトは、無いんです。

本日もすみません。

 

余りにも衝撃映画なので扱いが難しいんだと思います。

 

ハリウッドリメイク版のUSAもあるので

そちらもほぼ一緒です。

 

なのでどちらを観ても余り大差は無いです。

因みに同じ監督による内容なので完璧です。

 

胸糞と名高い芸術

おすすめは、しませんが

気になった方は、是非お手にとってみてください。

 

ファニーゲーム

ファニーゲーム

【予告編】


https://youtu.be/uqxXb0VGu5o